空き家問題は、日本が抱える大きな課題の一つです。総務省の統計によると、2023年3月末時点で、空き家は全国で846万戸にのぼり、住宅総数の13.6%を占めています。
私は、不動産業者として空き家問題に取り組んでいます。空き家を放置すると、どのようなリスクがあるのかを、不動産業者としての立場から解説したいと思います。
空き家を放置すると、どのようなリスクがあるか
空き家を放置すると、以下のリスクがあります。
倒壊のリスク
空き家は、人が住んでいないため、風雨や地震などの自然災害に弱くなります。また、建物の老朽化が進むと、倒壊のリスクが高まります。倒壊すると、近隣住民に被害が及ぶ可能性があります。
犯罪の温床になるリスク
空き家は、犯罪に利用される可能性があります。不法侵入や放火、不法投棄などの犯罪に巻き込まれてしまう恐れがあります。
害虫・害獣の温床になるリスク
空き家は、害虫や害獣の温床になります。ゴミが放置されると、ネズミやゴキブリなどの害虫が発生し、近隣住民に迷惑をかける可能性があります。
資産価値が低下するリスク
空き家を放置すると、資産価値が低下します。空き家は、景観を悪化させたり、治安を悪化させたりするため、周辺の不動産価値にも影響を与えます。
空き家を放置したオーナーの責任
空き家を放置したオーナーは、以下の責任を負う可能性があります。
倒壊による損害賠償責任
空き家が倒壊して、近隣住民に損害を与えた場合、オーナーは損害賠償責任を負う可能性があります。
犯罪被害の損害賠償責任
空き家が犯罪に利用されて、近隣住民が被害を受けた場合、オーナーは損害賠償責任を負う可能性があります。
行政指導や罰則
自治体から空き家対策の指導や勧告を受けたにもかかわらず、対応が不十分だった場合、行政から罰則が科される可能性があります。
空き家を放置しないためにできること
空き家を放置しないためには、以下の対策を講じることが大切です。
空き家の管理を徹底する
空き家は、定期的に清掃や点検を行うことで、倒壊や犯罪のリスクを減らすことができます。
空き家の活用方法を考える
空き家を賃貸や売却することで、資産価値を維持することができます。
空き家を解体する
自治体では、空き家対策で解体の補助金や制度を用意している場合があります。
空き家を放置することは、オーナーにとっても、近隣住民にとっても、リスクを伴う行為です。空き家を放置する前に、これらのリスクをしっかりと理解し、適切な対策を講じることが大切です。
私は、空き家マイスターとして、空き家問題の解決に貢献していきたいと考えています。空き家を所有しているオーナーの方々が、空き家を放置することなく、適切に管理・活用できるよう、サポートしていきたいと考えています。
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